表千家北山会館

これまでの展示

「千家十職 樂家の茶碗
-極められた赤と黒の美-

主な展示道具

黒樂茶碗 銘 稲妻 3代道入作

黒樂茶碗 銘 稲妻 3代道入作

道入(ノンコウ、1599~1656)の代表作の一つとされる黒樂茶碗です。総体的に極めて薄づくりで、高台脇からやや丸味を付けて腰を張り、胴部は中程でわずかに締め、口部をやや開き気味にして抱え込んだ、独特な姿をしています。黒釉が総体に厚く流れるように掛かり、その漆黒の艶やかな釉の中に朱色の釉が流れ混じっています。「稲妻」の銘はその朱釉の景色に因んだものといわれ、表千家4代 江岑宗左が箱に銘を記しています。江戸中期頃から、表千家では歴代家元の襲名茶事にのみ使われることが習わしとなっています。「ノンコウ七種」の内の一つです。

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