表千家北山会館

これまでの展示

「千家十職 大西清右衛門家の釜と金工
~茶の湯工芸の伝統と創造~

主な展示道具

狩野探幽下絵 雲龍地紋鍋ノ釜 2代浄清作

狩野探幽下絵 雲龍地紋鍋ノ釜 2代浄清作

大西家は古くから絵師との交流があり、その時代を代表する絵師や書家たちの下絵を釜の地紋として用いた作品がいくつか残されています。この釜は大西家2代浄清(1594~1682)の作で、江戸時代前期の絵師、狩野探幽(1602~1674)の絵を下絵に用いています。本作は甲が平たく、鍋の形をした釜で、右側面には浄清の名乗「村長」、背面に「探幽守信」の判が鋳込まれています。肌の荒らしと時代による朽ちにより、砂気のある肌合いとなり、雲龍の地紋が厳かにあらわれています。鐶付は竹節です。唐銅(銅と鉛・錫などの合金)の一文字蓋には、亀甲形の撮(つまみ)を合わせています。

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