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定期講演会

2017年7月12日(水)

「千家と紀州徳川家の関わり」

渡辺 潤 氏(家元教授 表千家同門会理事)

北山会館での定期講演会も4回目になります。20年ほど前、私と一本の掛物との出会いから「表千家と紀州徳川家」との関係に、注目するようになりました。
表千家4代目の江岑宗左が紀州徳川家初代頼宣侯に仕えることになります。それは寛永19年(1642)のことです。以後、代々の家元は京都では、千利休の侘び茶を継承し、大名家では、お茶堂として仕えるというふたつの顔を持つようになります。
江戸時代が終わると、千家と大名家のつながりは絶えますが、実際は、惺斎宗匠と15代の頼倫侯との関係は大正時代迄続いていました。茶の湯の世界では、道具と茶会記は、非常に大切です。
今回は『同門』の一部を借りて、千家と紀州との関わりを考察されました。当日は、手元資料として、惺斎宗匠の紀州侯をお招きしての席開きの茶会記を用意し、本年の講座のテーマである「菓子」についてもお話しいただきました。

渡辺 潤 氏 家元教授 表千家同門会理事渡辺 潤 氏
家元教授
表千家同門会理事
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