茶の湯文化にふれる市民講座
永樂 善五郎 氏
2023年6月30日(金)
「永樂家の仕事」
永樂 善五郎 氏(千家十職 土風炉・焼物師 永樂家十八代)
私の家は、古くは奈良出身の土風炉師で、西村家と称しました。千利休居士以来、わび茶の土風炉師として、お家元の職方として、深い関わりを持っていたようです。歴代お家元には格別のご指導を賜り、紀州徳川家とのご縁もいただいてまいりました。
江戸時代後期になると、十代の了全は土風炉以外の茶陶も手がけるようになります。十一代保全は金襴手、染付、交趾などの陶器を制作し、幕末の名工といわれ、永樂家は茶陶の家として確立しました。
企画展「拝見のススメ 陶磁器編」に因んで、永樂家の仕事を中心として、茶陶の見所や素材の楽しみ、作り手の思いなどについてお話をしてみたいと思います。
