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第11回 茶の湯文化にふれる市民講座

テーマ「九州古陶磁の魅力」

九州は大陸文化を受け入れる日本の玄関でした。大陸の進んだ陶磁の技術もその一つで、九州陶磁は16世紀以来、美濃、瀬戸にさきがけて多様な発展をとげ、日本陶磁の中で重要な位置を占めるに至ります。今日でも、九州各地で造られる日常の食器として、あるいは美術工芸品としての陶磁器に対する関心は国の内外を問わず、ますます盛んなものがあります。
田中丸コレクション所蔵の九州古陶磁名品展にあわせて当代一流の陶磁研究者の方々に九州陶磁の世界をより深く取り上げていただきました。

2006年11月11日(土)

「古唐津から柿右衛門・鍋島へ」

荒川 正明 氏(出光美術館 主任学芸員)

佐賀県出身の田中丸善八翁(1894~1973)は、九州の老舗百貨店「玉屋」経営のかたわら、やきものを蒐集し始めたのは、昭和7、8年頃であった。とくに地元・佐賀のやきものに興味を持ち、伊万里焼などの磁器に始まり、昭和15年頃からは桃山時代の古唐津へと蒐集を広げていった。田中丸邸を訪れる客の楽しみは、主人のやきもの話と、夫人の手料理と、それを盛りつける古陶磁の名品だったといわれる。使われることで光り輝いていった田中丸コレクションの名品を、興味深いエピソードを交えて紹介したい。

荒川 正明 氏 出光美術館 主任学芸員荒川 正明 氏
出光美術館 主任学芸員
主催 表千家北山会館、財団法人田中丸コレクション、京都新聞社
後援京都府、京都市、京都府教育委員会、京都市教育委員会、NHK京都放送局
協力九州国立博物館、福岡市美術館、佐賀県立九州陶磁文化館
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