「家元に伝わる茶の湯の道具(五) 表千家歴代ゆかりの茶碗、服紗」
主な展示道具
長次郎作 黒茶碗 如心斎銘 待宵

樂家の初代、長次郎作の黒茶碗である。
銘の「待宵」は十五夜の月を待つ前夜(十四夜)のことであるが、表千家七代の如心斎は時代のある良い箱を所持しており、それにふさわしい長次郎の茶碗を求めておさめるべく、さきに「待宵」の銘を箱に書付けておいた。そしてこの茶碗を手に入れたのである。茶碗の胴がわずかにゆがんでいるのは、待宵の月に通じるのであろうか。
樂家の初代、長次郎作の黒茶碗である。
銘の「待宵」は十五夜の月を待つ前夜(十四夜)のことであるが、表千家七代の如心斎は時代のある良い箱を所持しており、それにふさわしい長次郎の茶碗を求めておさめるべく、さきに「待宵」の銘を箱に書付けておいた。そしてこの茶碗を手に入れたのである。茶碗の胴がわずかにゆがんでいるのは、待宵の月に通じるのであろうか。