開館30周年記念特別展 「わびと数寄―受け継がれる利休の心―」
特別展の見どころ
第12回 まもなく閉幕 お茶のある暮らし
11月に始まった後期展示も折り返し地点を越え、はや12月となりました。
木々の葉が美しく染まる京都で、平日休日問わず多くの方をお迎えしておりました本展も、12月15日をもってついに閉幕となります。
会期中、各地から当館へ足を運ばれる皆様には、折々の風景とともに一服のお茶をお楽しみいただいておりました。
開幕のころ、秋とはいいながら盛夏を思わせる暑さに包まれていた北山の地にも、いまでは冬の足音が感じられます。
この間に組立式小間のしつらえは風炉から炉へとあらたまりました。
いずれの季節にも、お茶はそれを楽しむ人に寄り添って、暮らしのなかにあります。
展示会場にならぶ道具の数々も、それぞれが貴重な品であるのと同時に、茶の湯に親しんできた多くの先人たちにとって、暮らしの一部をなすものでした。
道具は人に添い、暮らしのなかにあってこそ、その役目を十全に果たすものであるともいえるでしょうか。
9月から開催してきた本展の会期もあとわずか。
茶人の人となり、ことば、そして道具たちが伝える利休の心を訪ねて、ぜひ北山会館へお越しください。
一服のお茶とともに、皆様のご来館をお待ちいたしております。