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第10回 茶の湯文化にふれる市民講座

テーマ「わびの塗り物と木工」

千家十職の中に一閑張細工を専門とする飛来家と木工の指物を専門とする駒澤家があります。紙に漆を塗る独特の一閑張は千宗旦の推奨するところとなり、一閑張細工師・飛来家が誕生しました。駒澤家は京指物の家で歴代の中では4代にあたる利斎が6代家元・覚々斎と親しく、その好み物を製作して千家との関係が一段と深まりました。
今回は、飛来家の一閑張細工、駒澤家の指物の歴代の作品とその製作過程を展示する特別展にあわせて、漆と木工の世界を幅広く取り上げました。

2005年10月15日(土)

「飛来一閑の技法 ―紙と漆の風合―

荒川 浩和 氏(東京国立博物館 名誉館員)

漆器の製作に紙を用いる方法があり、その代表的例が飛来一閑の技法です。木地に和紙を張る手法と、和紙だけで形を造る張抜(はりぬき)法とがあり、これに漆を塗って独特の効果を表します。紙と漆が融合した風合が佗茶の好みに迎えられ、茶器として愛用されていますと語られました。

荒川 浩和 氏 東京国立博物館 名誉館員荒川 浩和 氏
東京国立博物館 名誉館員
主催 表千家北山会館、京都新聞社
後援京都府、京都市、京都府教育委員会、京都市教育委員会、NHK京都市放送局
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