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三千家のはじまり
 江岑宗左と千家茶道の確立」

主な展示道具

江岑筆茶書『伝聞事』

江岑筆茶書『伝聞事』
江岑筆茶書『伝聞事』

江岑自筆の聞書覚書のうちの一冊。全部で151箇条の一つからなる。
この中には利休と立鼓の花入に関する伝承が記されている。「りうこ(立鼓)の花入は、易(宗易・利休)が前三間町に小山宗恵という人が古道具屋の店頭に出していたものを買い求め、紫野(大徳寺門前の屋敷)に持ち帰り、三千貫の値がある蕪無の花入よりも面白いと申された。今、(武田)道安の所にある」と記され、利休が立鼓の花入を茶の湯に取り入れたことを伝えている。
三千貫の蕪無は東山御物に相当するような唐物の花入をいうのであろう。この伝承は、利休がこれまでの価値観にとらわれず、わびの美にかなう新たな道具を見出したことを伝えている。(写真は、伝来 黄瀬戸立鼓花入)

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